エネルギーは変わる

 前回、エネルギーにはいろいろな形態があることについて学んだ。

 光エネルギー、熱エネルギー、化学エネルギー、電気エネルギー、位置エネルギー、運動エネルギーなどだ。原子核が反応することによって得られるエネルギーは、核エネルギーだ。

 たとえば、「電気をつける」という。これは、どういうことなのだろうか。

 ランプなど照明器具に電気を流すと、ランプが明るくなる。これは、電気エネルギーが光エネルギーに変わったからだ。電気ストーブの場合は、電気エネルギーが熱エネルギーに変わるので、暖かくなる。

 鉛筆を手で持ち上げて手放すと、鉛筆は落ちる。これは、位置エネルギーが運動エネルギーに変わったのだ。

 これを利用して、水力発電が行われている。水力発電では、水を高いところから落として、水が流れるようにする。その流れる水でタービン(水車)を回して、それによって発電機を回転させて発電する。位置エネルギーが運動エネルギーに変わり、その運動エネルギーが発電機によって電気エネルギーに変わる。

 火力発電と原子力発電では、熱を発生させる方法だけが異なるにすぎない。後は、同じだ。

 火力発電では、石炭か石油の化石燃料を燃焼させて熱をつくる。これは、化学エネルギーが熱エネルギーに変わったのだ。原子力発電では、核分裂によって核エネルギーが熱エネルギーに変わる。

 その後は、熱によって蒸気を発生させ、高圧の蒸気(圧力エネルギー)でタービンを回し(運動エネルギー)、その回転エネルギーによって発電機を稼働させて発電する(電気エネルギー)。

 たとえば自然界において、雨はどうして空から落ちてくるのか。

 太陽からの熱エネルギーで海水が蒸発して、水蒸気が雲となる。その雲が雨となって落ちるからだ。ここでは、雲(水のことだ)に位置エネルギーがあり、それが運動エネルギーに変わって、雨が落ちてくる。

 ぼくたちのからだにおいても、食べ物から得られた化学エネルギーを運動エネルギーに変えるから、からだを動かすことができる。

 こうして見ると、エネルギーの形態が相互に変わることがかわる。

 これが、中学校の理科の時間に習った「エネルギー変換」ということだ。そしてぼくたちは、生活の至るところでこのエネルギーが変換するという性質を利用している。

2019年5月22日、まさお

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