電気を蓄えておく方法の基本は何だろう?

まさお:ここまで2回、電気を蓄えておくことについて話した。何だったかな?

ハナコ:まずバッテリー。バッテリーに、電気を蓄電しておけばいいのよね。

ま:それから?

タロウ:揚水発電といって、電気で水を高いところに汲み上げて、必要な時に水を下に流して水力発電する方法もあった。

ま:そうだ。これは、電気を直接蓄電するのではなく、水として間接的に貯めておくのだった。
 そこでその他に、間接的に電気を蓄えておく方法はないかということだったね。何か、方法はないだろうか。

タ:うーんぼく、わからない。

ハ:ハナコも思い当たらないわ。

ま:それなら、バッテリーと揚水発電で何か共通することはないかな。

タ:えー?共通するところ!

ハ:何だろう?

タ:ひょっとしたら、それはすぐに、電気を供給できるということかな。

ハ:でも揚水発電では、まず水力発電しないといけないでしょう。

タ:でもさあ、水を下に流せばすぐに発電できるじゃないかよ。

ハ:ああ、そうか。確かにそうね。

ま:石炭や原子力では、すぐに発電できないのかな。。。

ハ:石炭は火がついても、発電できるようになるまでには、石炭が全体に燃えて水蒸気ができるようにならないといけないので、時間がかかるのじゃなーい!

ま:おおハナコ、いいところに気づいたね。それでは、原子力は?

タ:原子力も発電するまでに、いろいろ準備しないといけないのではないのかな。

ハ:ハナコは、原子力のほうがもっと時間がかかると思うわ。

タ:タロウもそう思う。

ま:ということは、電気を直接蓄えるのではなくても、すぐに発電できないと意味がないのかな?

ハ:そういうことよね。タロウ。

タ:ハナコはお調子がいいよな。そうに決まっているよ。すぐに発電できないと、蓄電しておく意味がないよ。
 そういっても、他に発電する方法に何がある?

ハ:石炭も原子力もダメ。もちろん、再生可能エネルギーもダメよね。天候次第だからね。揚水発電は、水力発電の一つでしょう。違う?

ま:ハナコは消去法できたね。いいぞ。他に発電方法はないかな。

タ:アッそうか。ガス発電がある。

ハ:ガスだと、すぐに火をつけたり、消したりできるから、必要な時にすぐに発電しやすいわ。ガスが蓄電に向いているということよね。柔軟に対応できるものね。

ま:おお、いいぞ。

タ:でもさあ、ガス発電は天然ガスを燃料にしているぜ。どうやって天然ガスを増やすのよ?天然ガスは製造できないよ。

ハ:確かにそうだわね。ということは、天然ガスではダメね。

タ:ちょっとまてよ。ということは、天然ガスに代わるガスがあればいいということか。

ハ:なるほど。そういうことね。でも、天然ガスに代わるガスって何よ?

ま:二人とも、いいところに気づいてきたぞ。

ハ:ハナコには、まったくわかんないよ。想像がつかない。

タ:ぼくも降参。わかんない。

ま:今さあ、これからの社会は何が中心になるといわれている?聞いたことないかな。

ハ:ひょっとしたら、それは水素?

タ:ああ、水素だ。

ま:それなら、水素はどうしてつくるのかな。君たち、学校で習ったはずだぞ。

水素製造の小型プラント。こうした小さなプラントでも、近くではスマホもカメラも使用してはならなかった。水素が爆発しやすいからだ

タ:ハイ、ハイ!電気分解だよ。

ハ:そうか。電気を使って、水を水素と酸素に分解するのね。そうしたら、電気を水素として間接的に蓄えておけるわ。

ま:そうだ。ハナコはいいことをいった。電気を使える。だから???

タ:そうか。再エネで発電した電気が余っている時に、その電気で水素をつくっておけばいいのか。

ハ:やった!そうの通りね。

ま:ヨーシ、よくできたぞ。今日は、ここまでにしようかな。

ハ+タ:ワーイ、やっーた!

2024年4月30日、まさお

関連記事:
電気は従来の方法でも貯めておくことができる
再エネではいつも発電できるとは限らない
火力発電に代わるのは?

関連サイト:
電気分解の原理とは?わかりやすく解説!(科学をわかりやすく解説)

この記事をシェア、ブックマークする