日本のスーパーの商品表示への疑問
日本に長く滞在してみて、日本のスーパーの店内がとても寒いことに気づきました。それについて書いた記事が、前回の記事「日本のスーパーは寒い」です。なぜ寒いのかは、すぐにわかりました。
その他にも日本のスーパーでは、気づいたことがいろいろあります。
その一つは、食品の生産地が表示されるようになったことです。ぼくは「エネルギー選択宣言」において、商品を買う時、生産地を見て買ってほしいといってきました(「どこで生産されたのか」)。それによって、商品を輸送するのに使われるエネルギー消費を考え、消費者自らがエネルギー消費の視点から商品を選択できる余地が生まれます。ぼくはまず、日本でもそうできるようになったのだなあと感心しました。
ところがその生産地表示はどうも、エネルギー問題とは関係がないようなのです。生産地を表示することで、たとえばどこどこ産のだいこんはおいしいからと、食品の販売を促進する効果をねらっているように見えてきます。生産地が大きく書かれていて、誇大広告のようにも感じます。
加工食品にはほとんど、生産地表示がありません。それでは、片手落ちです。
日本ではまだ、エネルギーのことを考えて商品が販売されているわけではないのかとがっかりしました。

それに対し、地元産野菜の販売コーナーが設けられていたり、まだまだわずかですが、有機栽培されたオーガニック商品も出てきたのは、いいことだと思いました。
えっ、どうしてと思ったのは、食品に単価表示がないことです。商品1個の価格が大きく表示されていても、たとえば1kgとか、100g当たりの単価がまったくありません。
どうしてこれに気づいたかというと、ビールがとても高いと感じたからです。ドイツで買うビールと比較してみようと思ったのですが、単価表示がどこにもないのでできません。仕方がないので、自分の頭で簡単に暗算してみました。それでまた、びっくり。日本のビールが、ドイツで買うビールより2倍から2.5倍も高いことがわかりました。
その上、0.3リットル缶のビールより0.5リットル缶のビールのほうが、単価が高かったりしていました。それでまた、びっくりでした。
食品というのは、販売重量がいろいろ異なります。ベルリンのスーパーでは商品価格以外に、必ず単価が小さく表示してあります。商品の単価があれば、商品の高い安いが簡単に比較できます。ところが日本では単価表示が、まったくありません。自分で換算してみないことには、商品を単価で比較できません。
普通に考えれば、商品の量がより多いほうが、単価は安いだろうと思います。でも現実は、そうはなっていません。単価が表示されていないので、それにも気づきません。
消費者をバカにしているなあと思いました。
2023年2月03日、まさお
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