近代のはじまり
これまで「さよなら減思力」において、ドイツで100年前に女性参政権が認められたこと、民主主義のはじまりを示すヴァイマール(ワイマール)憲法が成立したことについて述べてきました。
これら政治上の動きは、18世紀後半からはじまる産業革命に続き、20世紀はじめにドイツ帝国が第一次世界大戦に負け、ドイツ革命によって民主化へと進んでいくプロセスにおいて起こったものです。
これが、「近代」に入る入口になっています。
でも「近代」は、政治においてだけで起こったわけではありません。社会においても、はじまります。
その一つの兆候を示すのが、女性たちではないかと思います。
以下の写真を見てください。
今年2019年4月13日の「ベルリーナールフト」でも紹介しましたが、ドイツ歴史博物館で開催されている「民主主義の本質と価値」の展示会において撮ったものです。
一つが、女性雑誌表紙のグラビア写真。ショートカットした女性の写真が載っています。今でこそ、ショートカットは当たり前です。でも当時としては、女性がショートカットするのは画期的なことだったのです。
次の写真が、当時の女性のための避妊具です。
この2つの写真は、女性が自分で判断して、自分の容姿や妊娠について自分で決めることができるような時代になったことを示しています。女性が自立しはじめたということでもあります。
こうして、社会においても「近代」がはじまります。
(2019年5月10日、まさお)
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