日本の高校生とナチスの強制収容所跡を見学

ぼくは高校生の年頃に、ナチスドイツの強制収容所跡を見るのはちょっと早すぎると思っている。しかし今回、ちょうどいい機会があったので、福島県高校生とともにベルリン近郊にあるザクセンハウゼン強制収容所跡を見学した。いろいろ迷ったが、高校生たちには感じるところがあり、何かを持って帰ってくれたと思う。


強制労働でウランを加工

ベルリン北にあるオラニエンブルクでは、アウアー社の工場において金属ウランや酸化ウランなど原爆の製造に必要となる材料が製造されていた。これらウラン加工には、近くのザクゼンハウゼン強制収容所の囚人が強制労働させられていた。アウアー会社の工場はドイツ降伏一カ月半前、英国空軍による空爆で破壊された。


誤ちを認め、軌道修正する文化

政治と社会は現在、将来の世代にも関わる重大な過渡期に直面している。それだからこそ、政治と社会が過去の誤ちを誤ちだったとしっかりと認識して、政治が社会に納得いけるように説明して誤ちを謝罪し、政治と社会が共同で軌道修正できる社会をつくることが、より重要になっている。


国を守るとは?

ドイツ政府は、初の国家安全保障戦略を公表した。内容を見ると、サイバー攻撃を含めた軍事的な課題から、エネルギー供給、食糧や医薬品などの生活必需品の供給、ものづくりに必要な原料や部品の供給を維持することも、安全保障の課題とされる。気候変動に対応して、地球環境を持続可能にすることも安全保障の課題とされる。


難民が自治体首長になるのは珍しいことなのか

ドイツ南西部の村で、シリア難民が村長選挙に勝って村長になる。しかし注目されるのは、シリア難民が村長になるということ。移民社会のドイツにおいて、移民なくしてドイツ社会は成り立たなくなっている。難民であろうが、移民として要職につくのは当然の話だ。移民であろうが、一人の人間として村長に選ばれたのだ。