ラベンダーが狂い咲き
ドイツでは、秋から冬にかけて曇りのどんよりした日が続く。それで、暗い気分になる人も多い。ところが今年は、12月になっても、春や秋日和のような晴天の日もある。とても珍しいことだと思う。
寒くても、太陽の光のあるところは結構あたたかい。
わが家のバルコニーには、ラベンダーの鉢が2つある。一つはもう花も枯れ、来年のために枯れた花や茎をすっきりと伐採してやった。ところがだ。もう一つの鉢では、ラベンダーの花が青と咲いている。
ラベンダーの花が咲くのは通常、5月から7月。それが12月に咲いているからびっくる。葉もまだ、青々としている。
いったいこれは、どういうことなのか。ラベンダーの狂い咲きなのか。
ローズマリーなら、冬でもそれほど寒くなければ、青い花を咲かせていることがある。ただつぼみが出た時に零下になると、つぼみどころか、茎自体もダメになってしまうこともある。なのでローズマリーは、冬になると、できるだけバルコニーでも部屋側に置き換えている。そうすれば、部屋からの暖で寒さをしのげる。
今年、もう一つ珍しいのはアジサイの花だ。アジサイはよく、葉っぱが枯れても、老化した花がより赤くなって咲いていることがある。そのうちに花もかれていく。だが今年は、まだ花びらもしっかりして、花が赤々と眩しいくらいに咲いている。
こんなことも体験したことがない。
いずれ枯れて、花びらが茶色くなるだろうと思っていた。どころがだ。もう数カ月にも渡って、老化した花が咲いている。赤色は時間が経つにつれ、より濃く輝いている。
これもまた、珍しい。
この老化したアジサイの花のように、老化しても輝ければいいけど、夢だな。
2020年12月20日、まさお
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