二酸化炭素だけを少なくすればいいのかな

まさお:二酸化炭素が「温室効果ガス」といわれるところまできた。二酸化炭素が空気中に留まりならが、温室のような効果をもたらすから、そう呼ばれるのだった。
 その温室効果とは具体的にはどういうことなのか、はっきりさせないといけない。だがそれは、次に回したい。それは、二酸化炭素だけが温室効果ではないからだ。

ハナコ:ええ? 二酸化炭素だけではないの。そんなのないよ。

タロウ:でもみんな、二酸化炭素が多くなったといっているよ。だから脱炭素だと。いやになるな。

ま:温室効果ガスでは、二酸化炭素が一番多いから、そういっているのだと思う。でも、温室効果ガスが二酸化炭素に代表されても、それだけではない。

タ:それじゃ、他に何だよ。

ハ:タロウったら。まさおはそれを、われわれに考えさせようとしているのよ。いうわけないでしょう。

タ:でもさあ、知らないものは知らないよ。

ハ:確かにそうだわね。

ま:きみたち、「肉を食べる量を少なくしましょう」とか、「乳製品も少なくしましょう」と、聞いたことないかな。

ハ:ある、ある! ドイツの緑の党なんかは、「ベジデー」とかを設けて、肉を止めさせようとかしているんだってね。

ま:ハナコ。その「ベジ」というのは何のことか、わかってるかな。

ハ:えーと。。。

タ:なーんだ、ハナコ。わかんないでいってんのかよ。それはね、「ベジタブル」ということさ。

ハ:ああ、そうか。それで、肉はダメということなのね。

ま:それでは、なぜ肉はダメなの?

タ:そんなの、簡単、簡単。肉は脂っこくて、食べ過ぎは健康によくないからさ。

ま:なるほど。確かに、肉の食べ過ぎは健康によくないね。

タ:それで、野菜をたくさん食べようということでしょう。

ハ:そうなのかな。。。他に理由があるように思うけど。

ブー。

ま:おお、誰だ。

ハ:あら、いやだ。タロウ、おならしたのじゃないの。

タ:ああ、ごめん、ごめん。失礼しました。つい、気が緩んでしまって。

ま:タロウのおならは、いいタイミングだったね。

タ:ええ、何だって。タイミングがいい?

有機農場で見た牛。牛肉をドイツの大手スーパーマーケットに卸している

ま:実は、それなんだ。牛だって、おならするよね。ゲップもする。その時に、メタンガスが出るんだね。そのメタンガスも、二酸化炭素と同じように温室効果ガスなんだ。
 メタンの化学式は何だった。

タ:知ってるよ。CH4だよね。

ま:そうだ。炭素が入っているね。その炭素を減らして、脱炭素にするということなんだ。
 みんなが、肉を食べれば食べるほど、牛などの家畜が増えるよね。そうすると、メタンガスも増える。炭素も増える。それを抑えるには、できるだけ肉を食べないようにしたい。

タ:そんなのないよ。ぼく、肉食べたいよ。

ハ:でも、タロウ。毎日毎日、肉食べてるの。

タ:そうじゃないけどね。週に数回かな。

ハ:それで、十分じゃない。それ以上は食べないほうがいい、ということではないかしら。

ま:その通りだ。

タ:でもちょっと待ってよ。家畜のおならやゲップからメタンガスが出ているということは、ぼくたちもおならやゲップをすると、メタンガスを出しているということ?

ハ:あら、いやだ。そうなるわね、多分。

ま:でもきみたちに、おならをしないようにとはいえないよ。家畜にもいえない。だから家畜を少なくして、メタンガスの出る量を減らしましょうということなんだ。そのためには、ぼくたち人間が肉の食べる量を少なくしないといけないね。

タ:なるほど。そういうことか。わかった。ぼくは今日から、もうハンバーガーは食べません。宣言します。

ハ:まあ、タロウったら。やれるものなら、やってもらいましょう。

2022年8月31日、まさお

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関連サイト:
牛も脱炭素の時代!(NHK、ビジネス特集)

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