ミニ大根の影にゴーヤあり

 ミニ大根ができたのは、ゴーヤの植えてあるプランターに苗を入れるのをすっかり忘れてしまっていたからだと書いた(「ミニ大根ができちゃった」)。いい訳になるかもしれない。でも大根の苗を忘れてしまったのは、いつもゴーヤに気を取られているからだ。

 わが家のバルコニーは、西向きだ。そのため夏になると、西日が入ってとても暑い。それを少しでも緩和するため、バルコニーの窓際にアサガオとゴーヤを植えている。緑のカーテンとするためだ。

 アサガオは、放っておいてもいい。毎年、パランターに落ちた種が発芽する。たくさんの苗が出てくるので、間引きする。後は、パランターに立ててある竹の棒をつたって、アサガオが大きくなる。

 ただアサガオには、西日が強すぎて暑すぎるようだ。強い日差しで葉が焼けたりして、アサガオが結構早くダメになってしまう。それだけが問題。

 やっかいなのはゴーヤのほうだ。収穫したゴーヤを調理する時に、種を取っておく。それを春に発芽させて、植える。だが、発芽率がとても悪い。昨年も、10個以上の種から発芽したのはわずか2つだけだった。

 ベルリンは、ゴーヤには寒すぎるのかもしれない。だから発芽させる時は、室内で種を水につけておく。寒い時は、ぬるま湯に入れ替える時もある。発芽するまで、最低でも1カ月以上かかる。2カ月かかったこともある。根気よく待つしかない。

 その間が気が気でない。発芽しないと、その年の夏はゴーヤの緑のカーテンなしに過ごさないといけない。それでは、たいへん暑い。ゴーヤの実のできる楽しみも奪われてしまう。

 もう一つの問題は、ゴーヤには雌花と雄花があること。受精しないと実がならない。雄花はたくさんできる。でも、数日ですぐにダメになる。その間にハチやチョウがきて、受精させてくれなければならない。

 ただ、ハチやチョウなどの昆虫がバルコニーにくるのは、その年の天候に大きく左右される。花がたくさん咲いているのに、昆虫がほとんどこなくてゴーヤの実が2つしかならなかったこともある。

 ゴーヤの実がならないと、翌年はもうゴーヤができない。あるいは、日本から種を取り寄せるしかない。

 昨年、バルコニーに昆虫を呼び寄せるため、チョウが好きな木も植えてみた。確かに、例年より多くのチョウがバルコニーに来ていた。ハチも結構多かったように思う。

 そのおかげかどうかは、わからない。昨年は、ゴーヤの実を8個も収穫できた。

 昆虫がくるこないに影響されないように、人工授精できないかも考えてみた。でも、雌花がいつ花を咲かせ、受精しているかもよくわからない。ぼくはいつも、知らない間に受精した雌花を見つけているだけ。それではどうしもない。ぼくには、人工授精は無理だと思う。

 だから、昆虫に頼るしかない。しかしバルコニーにくる昆虫が、年々減っているように思えてならない。昆虫が減っている要因として、気候変動や排気ガス、農薬などが考えられると思う。

 わが家で緑のカーテーンをしているのも、夏が暑くなってきたからだ。今は夏になると、クーラーがほしくなるくらい。昔は、そんなことはなかった。やはり、温暖化しているからなのか。

 ぼくにはその変化に対して、どうすることもできない。たくさんの昆虫がきてくれるのを待っているしかない。だからぼくは、いつもゴーヤのことが気になっている。

2021年1月11日、まさお

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関連サイト:
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