春の雪の花は可憐

 ベルリンの冬は寒い。冬から春になろうとする時期になると、長い冬から抜け出すかのように、土から植物が青い芽を出す。そして、可憐な花を咲かせる。

 その時期にはまだ、雪が降ることもある。でも、植物たちは負けない。春の雪の花とでもいおうか。か弱い感じもする花。でもその生命力は強い。ぼくは、そこに魅力を感じる。

 先週、その一部の花の写真を「ベルリーナールフト」で公開した。それだけでは、ほんの一部の花しか伝えたことにならない。

 ぼくは、もっと春の雪の花のことを知ってもらいたいと思う。そこで、この「ベルリンにちにち」でも、春の雪の花を取り上げることにした。

「ベルリーナールフト」で取り上げたのは、セツブンソウとキバナセツブンソウ、それにスイセンだった。

 この時期に一番多く見られるのは、何といってもスイセンだと思う。わが家から近いベルリン中心の公園ティーアガルテンでも、あちこちにスイセンが出ている。花を咲かせているのはごくわずか。これから暖かくなると、辺り一面に黄色いスイセンの花が見られるのは間違いない。

 青い花もたくさん見られる。その中では、クロッカスがよく知られていると思う。でもティーアガルテンには、クロッカスはまだ見られない。ひょっとしたら、これがクロッカスかもしれないと思ったのが、下の写真。花びらはクロッカスらしくないのだが、茎がクロッカスに似ている。でも、はっきりしない。

 後から、よく植物園に通っている友人が、これはアイリスレティキュラータ(Zwerg-Iris)だろうと教えてくれた。


 もう一つはっきりしないのが、以下の小さな青い花。この青い花も、至るところに出てくる。花に詳しいドイツ人の友人に聞いてみたが、花の名前は知らないといわれた。あまりに雑草すぎて、知られていないのかもしれない。

 この花についても、前述の友人がシラー(Blaustern)だと教えてくれた。


 次の2つの白い花は、ちょっと見分けが難しい。上がスノードロップ(Schneeglöckchen)。マツユキソウともいう。その下が、スノーフレーク(Märzenbecher)だ。その違いは、花弁の先端に緑色の斑点があるかどうか。スノーフレークは、オオマツユキソウやスズランスイセンともいうらしい。

スノードロップ
スノーフレーク

 ベルリンの中心にいながら、ティーアガルテンではこうしていろいろと野生の花を体験できる。ありがたいにつきる。ティーアガルテンはわが家から歩いて数分。わが家の大きな庭園といってもいい。

スノードロップ

2021年3月22日、まさお

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