フライデーズ・フォー・フューチャー運動はどうなるのか?
現在ドイツでは、徹底した気候変動政策を求める若者たちのフライデーズ・フォー・フューチャーのデモ参加者が減っている。選挙においても、若者票は環境保護政策を不要とする極右政党に最も流れている。戦争による難民の流入で、若者の関心が難民問題に向けられている。しかしそれだからこそ、気候変動デモを続けていく必要がある。
欧州議会選挙で若者が投票した結果を読む
2024年6月に行われた欧州議会選挙で、緑の党が大敗した。若者票が5年前の選挙に比べて3分の1以下に減ったのがその一つの要因だ。しかし若者が、気候変動問題に無関心になったとはいえない。若者は政権政党となった緑の党の政治に落胆し、若者票が徹底した気候変動対策を求める小政党に分散されたのだ。
低所得者に気候手当ての給付運動をはじめる
ドイツではCO2賦課金を導入し、気候変動対策において一般市民の生活にメスを入れる政策が開始された。ただそれに対する市民のアクセプタンスを得るため、CO2賦課金から得た税収を気候手当てとして低所得者など一般市民に還元する方針だった。しかしそれがウクライナ侵攻戦争などで財政が緊迫し、給付できない状態となっている。
ドイツで鉄道運転士がストをする真相
ドイツでは鉄道運転士労組によるストライキが続いている。その根底には、鉄道素人のドイツ鉄道経営陣による節約戦略とリストラで、ドイツ鉄道が鉄道会社としてもう機能しなくなっている問題がある。そのツケを列車で働く運転士や車掌などの鉄道マンが負い、鉄道マンの労働条件が悪化するばかりとなっているのだ。
ドイツの将来が心配
今のドイツの社会情勢を見ると、国際情勢からの不安、国内情勢、特に気候変動に向けた負担に対する反発と不安が重なり、かなり悲観的な情勢となっている。それに加えてインフレの影響で、生活が苦しくなるほか、経済界も将来に向けた投資ができない状況だ。ドイツの将来は心配だなあ。