タロウに相棒?

 タロウの嘔吐と下痢は、まだ続いていた。だいたい1週間間隔で起こった。

 餌を変えたり、獣医に勧められたサプリメントも試してみた。いろいろなことをやってみたと思う。餌の問題については、すでに何回か書いた。今度は、サプリメントの問題も書いておこう。

 サプリメントで困るのは、多くのサプリメントに乳清パウダーが入っていることだった。乳清とは、牛乳から乳脂肪分とカゼインなどを取り除いた残液で、それを粉にしたのが乳清パウダーだ。

 タロウには牛肉にアレルギー反応があるので、乳清パウダーが入っていても、湿疹が出る。湿疹だけならいいが、サプリメントが合わないと、嘔吐して何も食べなくなったりした。

 こういうことの繰り返しだった。

2020年11月頃のタロウ

 嘔吐や下痢で何も食べなくても、1日か2日くらいで再び食べはじめ、嘔吐も下痢もなくなる。こうして、よくもならないし、悪くもならない状態が続いた。

 どうしたらいいのか、ぼくたちはいつも迷うだけだった。

 タロウのこうした状態に慣れてくると、こうすればいいとか、こういうのはダメと、飼い主としても経験値が上がる。だいたいのことは、想像した範囲内だった。

 そうなると、欲も出てくる。

 タロウとハナコを飼いだしたのは、前に飼っていたネコの体験から、一匹だけだと、どうしても飼い主依存度が高くなる。それではかわいそうだと思い、二匹にしたのだった。

 タロウとハナコは兄妹。牛肉と魚にアレルギーがあるのも一緒だった。さらに、タロウはウェットフードを食べ、ハナコがドライフードだけと、餌の管理がとても楽だった。その点でも、ハナコが急死したのはたいへん残念だった。

 ハナコが亡くなった後も、何とか早くタロウに相棒のネコを飼ってやれないかと思っていた。問題は、タロウのアレルギーに、嘔吐と下痢だった。そのため、餌には特別注意しなければならない。

 タロウの相棒が牛肉も魚でも問題なければ、あげたほうがいい。となると、タロウにそれを食べさせないようにするには、餌をどう管理すればいいのか。それが悩みの種。それでそれまで数年間、躊躇していた。

 でもタロウの病気のことは、だいたい自分たちでコントロールできるようになってきた。そろそろ新しい相棒を考えてもいいのではないかと、思うようになった。

 いざ相棒をとなると、やはり心配なのは餌の管理。そのためには、タロウの病気のことをもっとよく知り、治せるものなら完全に治したいと思った。それで思い切って、ベルリンでも最も設備の整っている大きな動物病院の一つで、しっかり検査してもらうことにした。

2021年6月21日、まさお

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VET-CONCEPT(ドイツ語)

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