タウシュ

鍼治療を続ける

 タロウの病気のことを連載してきた。だが昨年2022年はいろいろなことがあって、記事をほとんど投稿できなかった。連載は途切れた状態になった。

 そこでまず、ここまで連載してきたタロウの病状について簡単にまとめておきたい。

 タロウは小さい時からアレルギーがあるなど、飼い主泣かせの猫だった。アレルギー反応が牛と魚が原因だというのは、生まれて数年経ってからだった。そのうちに、1週間くらいの間隔で嘔吐と下痢が続いた。だいたい血便だった。

 獣医さんからは、自己免疫疾患によるものである疑いが強いといわれた。何かが起因となって、免疫機能が腸の粘膜を攻撃して炎症を引き起こしている。それが、嘔吐と血便の原因になっているという。

 治療となると、抗生物質を使って腸の粘膜の炎症を抑える対症療法だけだった。そのうちに、抗生物質には牛肉の油などが使われているので、それがタロウにひどいアレルギー反応を引き起こすことがわかった。その抗生物質は使えない。

 次に、ステロイドを調整しながら使って、腸の炎症をコントロールしていくといわれた。しかし、それはすぐに断った。いずれ薬が効かなくなり、薬の量を増やすことになる。小さな動物を薬漬けにして、副作用で苦しませるだけだと思った。

 それまで、獣医さんを何回となく変えたが、どの獣医さんも同じだった。獣医さんとは何回となく、治療方針で口論してきた。獣医さんの対症療法と戦う戦争だったと思う。

 大学で獣医学教育を受けた獣医には、こういう病状にはこの薬で対症療法するという定番だけが頭に洗脳されてしまっている。しかしそれは、薬で病気を治すのではなく、症状を薬で和らげているだけだ。根本的な治癒治療にはなっていない。むしろ、病気を悪化させている。

 それは、ネコのような小さな動物には地獄だ。少量でも、薬による副作用は大きい。

 同じことが、ぼくたち人間の病気を治すはずの西洋医学についてもいえる。西洋医学も、対症療法以外の何ものでもない。それは本サイトでも連載してきたように、ぼくが自分で、西洋医学では不治といわれる黄斑変性症を治したことでもわかると思う。

 ぼくが対症療法を認めていたら、レーザーの照射か注射によって黄斑変性という症状を取り除かれただけだ。それによってその部位の眼底が傷つき、もう回復しない。それどころか、黄斑変性を引き起こした原因を根本的に治していないので、また起こる可能性がある。

 そのぼくの経験は、『黄斑変性症 ぼくは自分で治した』として電子書籍にまとめてある。

 今、認知症の人も増えている。それも、当たり前だと思う。

 1番の要因は、高血圧のために降圧剤を飲まされて、血圧を下げているからだ。高齢になって、血圧が上がるのは当たり前だ。高齢とともに、血管が硬くなるからだ。それに対応してからだは血圧を上げ、十分な血液を体内に送るようにしている。

 ぼくの周り高齢者はほとんど、降圧剤を飲んでいる。しかし上がった血圧を降圧剤で下げると、脳に十分な血液がいかなくなる。その結果、認知症になっているのではないか。ちょっとくらいの高血圧だったら、運動することで体を動かせば、まったく問題ないと思う。

 降圧剤は対症療法でしかない。それによって、重大な病気を引き起こしている典型的な例ではないかと思う。

本箱から飛び降りようとする最近のタロウ。鼻の頭に黒いシミがあるのは、ネコのニキビなのだという。ニキビはいずれ消えるが、また出てくる

 獣医さんの診察で効果があったのは、タロウの餌を家畜の肉からできた餌ではなく、馬などタンパク質の軽い肉を使った食事療法を勧められたことだけだった。それだけはありがたいことに、とても効果があった。

 馬肉による食事療法で、タロウは6カ月間、嘔吐も下痢もない状態が続く。ところがその反動なのか、その後にどかーんと重い嘔吐と下痢がきた。

 タロウの病気はもう、獣医学ではどうにもならないと思った。対症療法ではない治療をできる獣医さんはいないかと探してみることにする。それでネットで、中国の東洋獣医学を学び中国鍼と漢方薬、ホメオパシーでペットを治療するアリアスさんを見つけた。

 アリアスさんはまず、中国鍼とホメオパシーで治療するといった。2週間おきに、4回治療に通った。

 タロウの顔つのきは中国鍼治療を受けた後、まったく変わった。ぼくは、アリアスさんのところにきてよかったと思った。しかし4回の治療だけでは、それほどの効果は現れない。

 ぼくは、ぼく自身の経験からも当然だと思った。ぼくはこれまで、指圧や鍼灸で治療を受けてきたので、東洋医学では効果が現れるまでに時間がかかることがわかっていた。

 鍼治療によって、タロウのからだの気の流れが変わってきたはずだ。それが、タロウにはいいのだ。ぼくはそう確信していた。だから、4回の治療であまり効果が見られなくても、心配していなかった。

 タロウのため、アリアスさんの治療を続けようと思った。

2023年3月08日、まさお

関連記事:
すぐには効果は現れない
中国鍼、漢方薬、ホメオパシー
代替治療のできる獣医を探す

関連記事サイト:
アリアス・ロドリゲスさんのサイト(ドイツ語)

この記事をシェア、ブックマークする

 Leave a Comment

All input areas are required. Your e-mail address will not be made public.

Please check the contents before sending.