パンを焼くとは
まさお:ここまでの話からすると、牛や馬を使って、農地を耕すので、農地が広くなった。農地が広くなると、麦の収穫が増えるので、それを運ぶために牛や馬を使って輸送した。そしてたくさんの麦を製粉するために、水車小屋で機械を使って製粉するようになったのだった。
こうしては人類は、道具を使うことを学んだんだ。それは、人類にとってとても大きな変化だった。道具を使うことで、農業が拡大し、進歩した。それによって、たくさんの食糧を得ることができるようになった。
ではそれは、何を意味するのだろうか。
タロウ:たくさん食べることができるようになったということ?
ハナコ:確かにそうなんだけど、まさおが聞いているのは、それだけではないのではないかしら。
ま:おお。ハナコ、いいね。じゃ、それは。
ハ:うーん。何かしら。。。
タ:ああ、そうか。たくさん食べるとは一人がたくさん食べることができるようになったばかりではなく、たくさんの人が食べることができるようになったということではないのかな。
ま:そうだね。農業が起こったことで、食糧が増えたので、たくさんの人が十分に食べて、生きていくことができるようになったんだね。農業が各地に広がり、それだけ食糧も増えていった。
ということは、それは何を意味するのだろうね。
ハ:人口が増える、ということではないのかしら。
ま:その通りだ。農業とともに、人類は増えていったんだ。
お腹がすいてきたね。製粉した麦はそれでけでは、食べることができない。パンの原料は麦だけど、麦からパンをつくるにはどうするのかな。
タ:へへへ、そんなの簡単、簡単。パンを焼くのさ。
ハ:そんなの、わたしだってわかる。
ま:それじゃ、パンを焼くのに何を使うかな。
タ:オーブン!
ま:オーブンって、パンを焼く時、どうするんだっけ。
ハ:熱くするのよね。ママはよく、200度とかいっているよ。
ま:オーブンを熱くするのに、ぼくたちは何を使っているんだろう。
ハ:うちのオーブンは、電気オーブンだと思う。
タ:うちのは多分、ガスではないかな。
ま:そうだね。電気やガスを使って、オーブンを熱くする。でも、熱くなるのはなぜ?
タ:ガスを燃やしているからに決まってるじゃん。
ハ:でもうちのオーブンでは、電気を燃やせないよ。
ま:ここで、りんごが木から落ちることを思い出してみよう。りんごが落ちるのは、位置エネルギーが運動エネルギーに変ったからだったね。それでは、電気オーブンやガスオーブンが熱くなのは、どうしてだ。
タ:うーん。わかんないな。
ハ:オーブンが熱くなるとは、熱エネルギーで熱くなるのかしら。。。
ま:その通り。オーブンは熱エネルギーで熱くなる。となるとオーブンでは、熱エネルギーは何から変わって、熱エネルギーになったのかな。
ハ:電気エネルギーが熱エネルギーに変ったのね。
タ:でもガスには、電気エネルギーなんかないよ。でもどうして、熱くなったの。
ま:タロウはさっき、何といった。ガスを燃やしているんだといったね。だから、オーブンは熱くなった。ということは。
タ:ガスか。ええーと。。。ガスに何か、電気ではないエネルギーがあるということだよね。
ま:そうだ。ああ、ごめん。ごめん。それは、きみたちにはまだいってなかった。実はガスには、化学エネルギーがあるんだ。化学エネルギーはガスを燃やすことで、熱エネルギーに変わったんだね。
ガスになぜ、化学エネルギーがあるのだろうか。これは、農業とも少し関係があるので、次にしようか。
2021年6月23日、まさお
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