ドイツ人での効果は?

 ぼくは元々、コレステロール値が高い。だから、肉と乳製品を極力避けていた。その分、食生活を換えるのはそれほど問題ではなかった。

 でも肉と乳製品中心の食生活をするドイツ人には、それを換えるのは無理だろうと思っていた。ドイツではベジタリアンやビーガンが増えている。でもチーズなど乳製品を諦めるのは、かなり難しいだろう。

 友人のクラウスは、精神科医。ぼくよりもズッと前から、黄斑変性症に苦しむ。でも苦しむというのは、間違いかもしれない。クラウスは(黄斑変性症は)片目だけなので、見るのに不自由していない、このままでいいという。赤ワインが大好きなクラウス。そのためには、チーズは絶対に止めたくない。止められない。だから無理だといった。

 ぼくはやはり、ドイツ人には厳しいだろうなと思った。

 友人のベアトリクスから、連れ合いの姉の夫が黄斑変性症なので、どうしたらいいかと相談を受けたこともある。ぼくは、自分で実行してきたことをまとめて書いてメールした。ただドイツ人には乳製品を止めるのは難しいので、できるかどうかだけど、やるだけやってみるしかないと付け加えておいた。

 ぼくはその後、どうしたかなと気になっていた。連絡がないので、やはりできなかったかなと思っていた。ところが数カ月後に、ベアトリクスからメールがくる。

 よくなったのだという。見えるようになったとメールに書いてあった。本人がたいへん感謝しているとある。ぼくはドイツ人でも、やれば効果があるのだと確信した。

 友人のノーベルトの場合は、厄介だった。病気になるといろいろ悩んで、いつも自分では判断できない。精神的にも病気に弱いタイプだ。

 黄斑に穴が開いているので、眼科医からは手術しかないといわれたという。すでに手術の日程も決まっていた。でもどうすればいいかというので、ぼくが実行してきたことを話した。青汁は自分では面倒だというから、それならサプリでルテインだけでも摂ってはどうかとアドバイスした。

 そうしたら少しして、眼科医の診断で穴が小さくなったといわれたという。でも眼科医は、手術するしかないといった。ノーベルトは結局、手術をする。眼科医は手術で穴がふさがり、手術はうまくいったといった。でもノーベルトは、視力は同じままで、まったく回復していないと思っている。

 ノーベルトからは、しつこいくらいに何度となく手術するべきかどうかで相談された。でもぼくは、手術するかどうかは、ぼくが判断する問題ではないといつもいった。本人自身が決めるしかない。

 それは、手術するかどうかだけではないと思っている。

 ぼくは生活スタイルと食生活を換えることで、黄斑変性症を克服した。でもぼくがやったことと同じことをすれば、治るという保証はない。ぼくは、人それぞれだと思っている。

 というのは、人それぞれ症状が違う。体質も習慣も違う。また性格が違えば、貫徹する実行力も違う。病気が治るには、いろんな要素が関係していると思う。

 ぼくはこれまで、自分はこうして黄斑変性症を治したと体験を語ってきただけだ。こうすれば治る可能性があるという方向性を示しているにすぎない。それを自分でどうするかは、それぞれ個人で判断して実行してもらうしかない。自分自身に合った方法を、自分で考えてほしいと思う。

 ぼくは、そのきっかけを提供しているだけだと思っている。

2020年12月21日、まさお

関連記事:
これまでの効果は?
ぼくは、自分で黄斑変性症を治した
東京で山口康三さんの本を買う

この記事をシェア、ブックマークする

 Leave a Comment

All input areas are required. Your e-mail address will not be made public.

Please check the contents before sending.