再エネがエネルギー革命をもたらす
前回、エネルギー供給を再生可能エネルギーに転換すると、エネルギー革命がはじまると書いた。
なぜか、説明しておかないといけないと思う。
エネルギー革命がはじまらざるを得ないのは、再生可能エネルギーが石油や石炭などの化石燃料と根本的に異なるからだ。
その根本的に異なる点とは、何だろうか。
それは、再エネとなる太陽の光と熱、風が誰にでも手に入ること、誰にでも使う権利があること、それに対して対価を支払う必要がないことだ。
専門的には、限界費用といわれるものが再エネには発生しない。限界費用は、主に燃料費ということ。再エネにはその燃料費がない。だから再エネを手に入れるのに、お金を支払う必要はない。資本が必要ないということだ。
化石燃料に燃料費として限界費用が発生することが、資本主義の基本だ。化石燃料は、資本主義における資本の源だといっていい。燃料費が発生しないとは、資本が生まれないということでもある。
資本が必要ないうえに、資本が生まれなかったら、資本主義は成り立たない。もちろん、これまで蓄積された資本は残る。ただ化石燃料が採掘されなくなると、新しい資本は生まれない。
資本のないところには、これまでのように資本をベースとした競争は起こらない。違った競争が起こる可能性がある。でも、資本のないところでどういう競争が起こるのか、今のぼくにはわからない。
これが、ぼくが再エネによってエネルギー革命が起こると思っている理由だ。
化石燃料は不要となる。化石燃料を燃料とする蒸気機関も内燃機関も使わなくなる。化石燃料をベースに構築されたこれまでの経済、社会は、変わらざるを得ない。これまで人類がエネルギーの変化とともに大きく変化してきたように、人類も変わっていくということだ。
ポスト資本主義の時代がくる。
その姿がわかるようになるまでには、まだまだ時間がかかると思う。でもそう思うと、どういう社会が次に待っているのかとても楽しみだ。
2020年1月29日、まさお
関連サイト:
新しいエネルギー革命
現在社会は産業革命のおかげ
人類はエネルギーとともに進歩してきた
脱蒸気機関、脱内燃機関、脱産業革命
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