ドイツのコロナデモを検証する(3)
8月1日にベルリンであったコロナデモの参加者数について、ドイツのコロナデモについて報告する日本人女性のYouTubeビデオが130万人だったとしているのは情報操作だったことがわかりました。
実際には、警察が発表したようにコロナデモの参加者は、2万人程度だったと思います。
デモ参加者は、デモ後各地に戻る時、ドイツの新幹線ICEを利用して帰宅しました。ただデモ参加者は、公共交通ではマスクの着用が義務つけられているにも関わらず、列車内で車掌が要請してもマスクの着用を拒否しました。そのため、道中の停車駅で列車が停車したままなかなか発車できない状態が続きます。
これは、コロナデモ派がとてもエゴイスティックに行動していることを示します。自分たちが新型コロナを陰謀だと主張し、コロナ対策に反対するのは自由です。ただ自分たちが社会の一員である以上、社会の大半に支持されているコロナ対策にしたがわなければなりません。
そのルールを守らないと、社会は機能しません。コロナ対策を守る他の市民の行動を無視することになります。それは、社会においてみんながお互いに尊重しながら、共生する原則に反します。
自分たちの言論の自由とデモ集会の自由を主張するなら、他の市民の主張と自由も尊重しなければなりません。
でも、コロナデモ派にはその点が感じられません。
コロナデモ派はデモと集会を今週末2020年8月29日に行いたいと、ベルリンで申請しました。しかしベルリン市側は、その申請を却下しました。
コロナデモ派はデモと集会において、ソーシャルディタンスとマスクの着用を義務付けられても、それを守らないと思われます。さらに極右政治家や極右出版社の重鎮などが、デモに参加することを表明しています。その点で、デモが極右に利用されることが明らかです。申請の却下は、相応に当然だとは思います。
ただデモの禁止が、憲法上問題ないかどうかは甚だ疑問です。実際、ベルリンの行政裁判所はデモ前日の2020年8月28日、ベルリン市側のデモ禁止を撤回する判決をいい渡しました。
ただそれによって、自分たちのコロナ対策に対する主張が正しいのだと勘違いされる心配があります。そうではありません。裁判所の判決は、あくまでも自分たちの主張をデモで発言する権利を認めたにすぎません。
ベルリン市がデモを禁止すると判断した時、裁判で撤回された場合のリスクが大きいことも考えなければならなかったと思います。
またデモと集会を禁止すれば、コロナデモ派をより過激な行動に走らせます。実際、ベルリンの治安当局を暴力で脅迫するメールなどがすでにたくさん届いているといいます。デモ当日、デモ隊と警官隊が衝突することが心配されます。
ぼくは、デモの禁止を建設的ではないと思います。
ぼくはむしろ、時間を制限してマスクフリーエリアを設けてはどうかとさえ思います。ただしマスクフリーエリアに入る場合、氏名と住所、連絡先を登録して、主催者が保管しなければなりません。感染者が出た場合、それを保健所に提示します。
マスクフリーエリアに参加したら、公共交通を利用しないで帰宅すること、帰宅したら2週間自宅隔離することも義務付けます。
コロナ対策に反対するデモと集会も、認めます。でも、ソーシャルディタンスとマスクの着用を守らない参加者がいたら、すぐにデモと集会を中止させます。この点は、厳格に対応しなければなりません。
前回8月1日のデモ集会では、その点、警察の対応は手ぬるかったと思います。集会を中止させたのは、もう終わり近くでした。
あなたちの主張は尊重し、実現できる可能性まで設けましょう。でもそれ以外では、コロナ対策を守って、他の市民と社会ルールを尊重しなさいということです。それが、社会の一員としていろんな考えを持った人たちみんなが社会で共生する唯一の方法です。
それができないと、自分たちのエゴだけで主張し、他の市民を無視することになります。規則破りが繰り返されると、マスクフリーエリアもデモも認める必要はありません。
マスクフリーエリアもデモも認められなくなれば、それは自分たちの責任です。ぼくは、そういう手順を踏んでコロナデモ派に対応すべきだと思います。
(2020年8月28日、まさお)
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関連サイト:
日本人女性のYouTubeビデオは、以下で見れます。
「悲報、マスメディアの情報操作がバレる」
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